泌尿器科に着任された久世俊輔医師にお話をうかがいました
※この記事は院内誌Human2024年5月号で紹介された過去の記事です
患者さんに寄り添った診療を進めて参ります。
さくら総合病院 泌尿器科 久世俊輔と申します。どうぞよろしくお願いします。
2016年に浜松医科大学を卒業、2年間の初期臨床研修を経て、泌尿器科医となり6年が経過しました。専門医を取得後、ここさくら総合病院へ移ってきました。
専門としては一般泌尿器で、排尿障害・尿路 結石や泌尿器がんといった内容をメインに診療を行なっております。また、手術につきましては経尿道的手術・開放手術・腹腔鏡手術(daVinci含め) などに携わっておりました。しかし、現状は泌尿器科の常勤が1名であるため、当院で行なえる治療・手術には限りがあることをはじめにお詫び申し上げます。必要に応じ他院への紹介をすることもござ いますが、泌尿器科の常勤が増加し、体制が 整い次第、治療・手術の選択肢も拡大するかと思われますので、何卒よろしくお願いいたします。
また、泌尿器科については先に述べ ました排尿障害をはじめとして、尿 路結石や腎・副腎・膀胱・前立腺・精巣などといった臓器の腫疡も 含め、診療をしております。男性の排尿障害の原因として前立腺肥大症が最も多いです。前立腺肥大症は男性特有の疾患で、前立腺肥大による器質的な下部尿路閉塞により尿勢低下・残尿感・頻尿といった下部尿路症状をきたします。この下部尿 路症状が持続してしまうと、膀胱の機能が低下し、排尿困難、尿を出したくても出せない 尿閉といった状況に陥ることもあります。はじめは内服での治療を行ないますが、内服での治療抵抗性がみられた場合は外科的な治療が必要となります。
外科的治療には、経尿道的前立腺切除術や 核出術がありますが、前立腺肥大に対する低侵襲治療であるRezum (Boston社)といった尿道から内視鏡的に行なう水蒸気治療(WAVE治療)が2022年9月より本邦で保険適用となり、当科でも最新の治療として提供することが可能となっております。入院期間は患者それぞれの状況に応じ、2 〜3日となります。治療は10分前後で終了しますが、術後カテーテルの留置が必要で、治療効果が出てくる2~5週間程度まで留置を要します。前立腺肥大症の治療で希望がありましたら、お気軽にご相談ください。
外来では前立腺肥大のみならず、様々な泌尿器科疾患があります。対象とする臓器の影響で、受診を 遠慮されてしまう方もいらっしゃいますが、平日午前中は基本的 に泌尿器科にて外来を行なって おりますので、排尿に困っている・血尿が出ている・膀胱炎かもしれない、などといった症状がある場合だけでなく、どんな些細なことでも問題ありません。いつでもご来院ください。