さくら総合病院 医療コラム
胃がん治療と術後の重要性

消化器病センター 梅谷有希医長にお話をうかがいました

「起きたすべてのことを『あるがまま』に受け入れる」という言葉を格言として、
冷静に対処できるように心がけています

 

※この記事は院内誌Human2022年10月号で紹介された過去の記事です

こんにちは 梅谷有希と申します。2014年に藤田保健衛生大学 (現:藤田医科大学)を卒業し、久留米大学外科学講座へ入局し、関連病院を含めて消化器疾患の診療に携わって研鑽を積んで参りました。
今後は今まで培った経験を活かし、ここ丹羽郡大口町のさくら総合病院消化器外科医として皆様から信頼されるよう日々診療を行なっていくつもりですので、どうぞよろしくお願いいたします。

私は3歳からゴルフを始め、現在までスポーツとして取り組んでおります。
皆様は、中部銀次郎というアマチュアゴルファーをご存知でしょうか。
「プロより強いアマチュア」と称され、日本アマチュアゴルフ選手権に1962年、1964年、1966年、1967年、1974年、1978年と史上最多の6勝を挙げている選手なのですが、その選手の言葉に「起きたすべてのことを『あるがまま』に受け入れる」という言葉があります。

我々消化器外科医は、食道、胃・十二指腸、小腸・大腸、肝臓、脾臓、胆道、睦臓に発生する疾患を手術で治療することを生業としている診療科です。手術のみならず、診断、薬物療法、術前術後ケアなど担当する範囲は幅広いため、日常診療においても想像し得ないような出来事に遭遇することも珍しくありません。そんな時に「起きたすべてのことを『あるがまま』に受け入れる」という言葉を格言として、冷静に対処できるように心がけています。

さて、私の大学病院での研究のテーマは、「胃がんの栄養」でした。
「胃がん」は世界的にも多いがんの一つですが、日本を含む東アジアでの罹患率は特に高いことが知られています。日本は「胃がん大国」です。日本人は年間で約12万人が胃がんに罹り、年間で約4万人が亡くなっています。世界185ヵ国の36種の主要ながんをまとめた報告書(GLOBOCAN 2018) によると、2018年に胃がんは世界で103万人が罹患し、これは大腸がんや皮膚がんに次いで6番目に多いがん腫となっています。
胃がんによって亡くなる人は78万人にのぼり、これは肺がんに次いで2番目に多い数でした。この数値は世界で、がんで亡くなる人の、12人に1人は胃がんで亡くなっていることになります。つまり、年間に発見される数も多く、亡くなる方も多いがんということです。また、胃がんは地域によって、なりやすさに差があることが知られています。

地域別にみると日本を含む東アジアは最も胃がんの罹患率が高いことが知られており、北米では10万人あたり、男女でそれぞれ5.6人、2.8人の発生件数であるのに対して、東アジアでは男女それぞれ32.1人、13.2人とおよそ6倍程度の発生件数であるとされています。
胃がんの治療法は、早期胃癌の一部を除くほとんどが手術療法を選択することになります。胃の半分以上を切除するため、手術後は食事摂取量が低下します。特に高齢者の患者様においては、胃がん術後の栄養が非常に問題となっており、その予測因子の研究に携わらせていただきました。

近年、サルコペニアという進行性・全身性の骨格筋が減少する状態が問題となっています。その評価は筋肉量、筋力、身体機能でなされますが、サルコペニアの原因は加齢変化、栄養失調、活動低下など様々な要因が関与しているとされています。「近頃、体力が落ちてきた」「食欲が落ちてきた」「体重が痩せてきた」といった症状がある場合は、一度私の外来を受診していただけると幸いです。
 

救急科/消化器病センター 医長
学位・専門医
医学博士
日本外科学会専門医
日本消化器外科学会専門医
日本消化器病学会専門医
消化器がん外科治療認定医
日本医師会認定産業医
日本腹部救急医学会認定医
四段階注射法講習会受講修了
福岡マンモグラフィ講習会(読影部門)受講修了
Certificate of da Vinci System Training As a First Assistant
日本救急医学会認定ACLS基礎(ICLS)コース受講修了
NST 医師・歯科医師 教育セミナー修了証
緩和ケア研修会修了

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