24時間365日 夜間休日救急・歯科口腔外科 対応
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あっという間にさくらの季節。さくら総合病院にとって、その名の由来である「桜の町大口」に居を構えるなかで、この桜の季節は特別な意味合いがあります。毎年この季節には五条川の桜の花が咲き乱れ、散ればちりやゴミになる桜の花びらも、この五条川では天の川を凌ぐ美しい「さくら川」を作り出します。この桜舞い散るさくら川、その美しさに誰もが魅了されます。私がこれまで受け持ってきた重い病気の患者さんたちは、毎年、今度の桜は見れるかねぇ〜(桜の時期まで生きていられるかね〜)、と期待と不安を口にします。日本人にとって、富士山とさくらは切っても切れない存在なのです。大口外科クリニックという診療所で始まった蕾は、大口クリニックという膨らみを経て、さくら病院として花が咲き、さくら総合病院となって花はさらに色づいてきたのです。ここに至るまで35年の年月を要しました。花は大きければ美しいというわけではなく、その佇まいや周囲との調和が、その美しさを織りなすのでしょう。「断らない医療」を中心とした当院のポリシーとスタンスは、この地域のニーズに合わせて確立されたものですが、少しずつこの地域に根ざすことによって、さくらの花として認められつつあるのではないかと思います。
私がこの病院に常勤として赴任して4年になります。この4年は、病院が提供する医療レベルの刷新を図ってきました。定評のある高いレベルで揺るぎない脳外科の安定した運営、苦痛を最小限にした消化器内視鏡の検査と治療、穴を開けるだけで癌をはじめ多くの病気を治す最先端消化器手術、ドクターカーの消防との連携の推進と現場での救命例や救助例の実績の積み上げ、最先端カテーテル検査と治療を24時間実践できる循環器内科の新設、各科専門医を中心とした安心安全な医療の提供、死因究明のための死亡後画像診断と死体検案業務の症例の蓄積を通じての社会貢献、急性期医療と慢性期療養医療と介護福祉とのシームレスな連携による理想的な福祉施設の整備、とまだまだ道半ばなものもありますが、地域のため市民のために、当院ならではの特徴を生かした運営を進めてまいりました。より高度かつ先進的な医療を提供するために、高いレベルの医師を集めてきました。看護師さんの教育にも力を入れ、離職率の低下も達成しつつあります。患者さんの声を取り入れた患者満足度の向上を目標にした試み、無料巡回バスの運行開始と拡充による受診しやすい病院になるための挑戦。このような一枚一枚の花びらの充実化はゆっくりながら着実に進められ、地域と市民にとって恩恵のある変革として進めています。
尾張北部に咲くこのさくら、小林勝正理事長兼院長が丹精込めて育てて参りましたが、この度、4月1日付けで私、小林豊が院長の任を引き継ぐこととなりました。多くの患者さんとそのご家族に利用して頂いてきた病院ではありますが、さらに安心安全な医療の提供を目指して、もっともっと多くの患者さんやご家族にご利用いただけるように、磨きをかけていきます。これからの当院は、職員教育のさらなる推進、職場環境の整備と組織管理体制の改善、従業員満足度を通しての患者さんの満足度の向上への挑戦、他の病院でやられていない試みの拡大による病院の個別化と差別化、高齢化社会とそのピークを過ぎたときの医療と福祉のあり方の追求、古い建物の建て替えによる未来を見据えた理想的な病院の構築、患者さんやそのご家族・地域の市民のみなさんに慕われる信頼度の高い病院の確立を目指して邁進してまいります。
これから4月は、さくらの花は葉にその座を譲り、花びらに形を変えて水面(みなも)を染める。これはさくらの花が形を変えて適材適所に身を置いていく様を示しています。当院はこの尾張北部地区において、なくてはならないさくらの花になりつつあります。今後のさくら総合病院に熱い視線を向けていただき、その変化・変革にご期待いただきたい、と思います。まだまだ経験の足りない若い新院長ではありますが、皆さんの御意見や御要望によって叱咤激励いただき、そのご期待に迅速に答えを出して、突き進んでいく覚悟でおりますので、どうかよろしくお願いいたします。当法人が運営する福祉施設は、引き続き小林勝正理事長を中心に地域や社会が求めるものを目指して、成長してまいります。こちらも併せて、皆様のご支援とご理解を賜りますよう、お願いいたします。