循環器・総合内科センター
- 診療科目
- 循環器内科・一般内科・腎臓内科・呼吸器内科・呼吸器外科
- 場所
- D棟1階
✴都合により変更が生じる事がございますので、ご了承下さい。外来担当医表はこちら
社会の高齢化とともに、動脈硬化性疾患という言葉を耳にする機会がますます増えています。現在我が国においては、60歳以上の男性の約80%、女性の約60%が、何らかの動脈硬化性疾患の元となるリスク(喫煙や肥満、糖尿病や高血圧など)を持っているといわれます。一方、日本人の死亡原因の1位は悪性新生物(ガン)ですが、2位の心血管疾患(16%)と3位の脳血管疾患(9%)はどちらも動脈硬化関連疾患であり、併せて日本人の死亡原因の4分の1を占めております。
循環器内科では、この中でも特に心臓疾患に特化した診療を行っており、時に内服治療、時にカテーテル(細いチューブ)による検査や血管内治療を駆使することで、近隣住民のみなさまの健康を守ってゆく使命を全うする所存です。また、動脈硬化はいわゆる全身疾患であり、心臓に留まらず時に下肢動脈や腎動脈などにも動脈硬化性病変を来すことがあります。これらの疾患に対しても、適切な診断と治療を提供させていただきます。
動脈硬化性疾患と同程度に広がりを見せる不整脈疾患に対しても、幅広く対応させて頂きます。現在のところ、当院ではカテーテルアブレーション治療は施行することができませんが、各提携施設と連携し、適切かつ迅速に対応させて頂きます。
24時間365日、心血管疾患の発症はときを選びません。そして命を危険に晒す病気である心筋梗塞は、その発症から治療までの時間が短いほど、その後の後遺症なく長生きで過ごせるとされます。このため、お胸の痛み、苦しみを自覚された際には、なるべく速やかに医療機関をご受診ください。
我々は、この尾北地域の皆様が、日々安心して健康に過ごすために努力を決して惜しみません。
- 対象疾患
- 心臓の血管病(無症候性心筋虚血、狭心症、心筋梗塞など)、足の血管病(閉塞性動脈硬化症、重症下肢虚血)、腎臓の血管病(腎動脈狭窄症)、心不全、心臓弁膜症(大動脈弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全など)、動脈硬化、不整脈疾患(頻脈性不整脈、ペースメーカー植え込みを要する徐脈性不整脈など)、高血圧、高コレステロール血症など
- 診療ポイント
- 全身の血管を診て、動脈硬化によっておこる心臓や足の血管病をカテーテルという細い管を通して治療します。カテーテル治療ならさくら総合病院へ
疾患・治療
疾患・治療リスト(下記の各疾患名をクリックすると移動します)
狭心症
狭心症とは、心臓に酸素や栄養を送っている冠動脈という血管が狭くなり、心臓のために必要な血液が十分に供給されなくなることで起こる病気です。
症状
胸の中央からみぞおちにかけて胸痛が現れます。胸の圧迫感・しめつけ感のほか、のどの奥をはじめ胸の広い範囲で痛みを感じます。また左肩や左腕、奥歯などに痛みを感じることもあります。 症状が続く時間は、比較的短く数10秒~数分程度であることが多いですが、 より重症な心筋梗塞の状態になると胸の痛みはおさまらず、長時間続きます。
治療
薬物治療、カテーテル治療、外科手術があり、患者さんの病状に応じて治療を組み合わせる場合があります。
[薬物治療]
患者さんの病状に応じて複数の薬剤を組み合わせて処方します。
[カテーテル治療]
カテーテルを通して、血管の狭くなった部分を拡張することで血管を広げて治療します。局所麻酔のみで行なうことができ、治療時間は1時間程度、入院期間も数日ほどで行なうことができます。
[外科手術]
バイパス手術と呼ばれる血液の流れをよくする手術を行ないます。外科手術は、体への負担が大きく、入院期間も数週間かかりますが、カテーテルでの治療が困難な血管に対しても行なうことができる治療法です。
心筋梗塞
冠動脈が完全に詰まったり、急速に細くなったりして、心臓の筋肉細胞が死ぬことで機能が低下することを心筋梗塞といいます。
症状
特徴的な症状は、激しい胸痛です。「胸を締め付けられる」、「圧迫感がある」と感じる場合が多いのが特徴です。
治療
治療は早期であればあるほど、心臓への負担が軽減できます。 閉塞した冠動脈を再び開通させる再灌流療法は、発症後できるだけ速やかに行うことが重要ですが、その後も治療は続き、再発を防ぐため抗血小板療法(血液をサラサラにする治療)が必要になります。 心筋梗塞を起こした患者さんは、社会復帰までには時間がかかることが多いため、 患者さんのレベルに応じた運動プログラムなどを取り入れながら、心臓リハビリテーションを行い徐々に心機能を戻しながら、社会復帰を目指すことになります。
心不全
心不全には、急激に心臓の働きが悪くなる急性心不全と心不全の状態が続く慢性心不全があり、急性心不全は命の危機にさらされる場合もあります。また慢性心不全が急に悪くなり、入院治療が必要な急性心不全になる場合もあります。
症状
血液を送り出す機能低下によって、全身の臓器に十分な血液が行き渡らないことから起こる症状(疲労感、不眠、冷感など)と全身の血液が心臓に戻る機能が弱くなり、血液がうっ滞することによって起こる症状(息切れ、呼吸困難、むくみなど)があります。
最初は、階段や坂道を登ったときに息切れする程度ですが、少し歩いたり、身体を動かしたりするだけでも息苦しくなるようになります。さらに悪化すると、安静にしていても症状が出るようになり、夜中、就寝中に咳が出たり、息苦しさで寝られなくなる場合もあります。
治療
治療には二つの方法があります。「生活食事療法」と「薬物療法」です。
[生活食事療法]
禁煙を含む生活習慣の見直し、適度な運動、安眠、減塩、節酒、ストレスを避ける、適切な体重の管理などがあげられます。
[薬物療法]
患者さん個人の病状、合併疾患を検討した上で、適切な投薬を調整します。
心筋梗塞に対するカテーテル治療の実際
患者さんは70歳代の男性です。もともと、糖尿病、高コレステロール血症で内服治療を受けていました。発症2か月くらい前より、坂道を上った時に胸の圧迫感を自覚されていたそうです。発症日は、夜間就寝時に強い胸痛を自覚され、救急車で当院救急外来を受診されました。来院後の心電図、心エコー、血液検査などで心筋梗塞と診断し、すぐさまに緊急カテーテル検査、治療に移行いたしました。
右冠動脈2番で完全閉塞を認める
ガイドワイヤーという極細の金属を通し、血管内に形成された血栓(血液の塊)を吸引しているところ
血栓吸引、バルーン拡張後、「ステント」という筒状網目状構造の金属の管を血管内に留置しているところ
[ステント]
治療後。
良好な血流が再開した。
所属医師
学位・専門医・経歴 | |
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循環器内科部長 寺本 智彦 |
学位・専門医
経歴
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副院長・ 救急部長 山下 勝之 |
専門医
所属学会
経歴
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非常勤 藤本 匡伸 |
専門医
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非常勤 服部 智貴 |
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非常勤 田中 達也 |
経歴
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非常勤 米澤 利幸 |
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非常勤 西尾 真也 |
専門医
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非常勤 森 祐太 |
経歴
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